あいしている

私がもしも、とてつもない記憶力と、
感受性と、表現力を持った、表現者であれば、
とんでもなく残酷な世界と、
とんでもなく優しい世界と、
どちらも表したい。
もしくは、そのどちらもが融合した、
涙が出るほど美しい世界。
たくさんの言葉を吐き捨てるたびに、
私がこの世に溶け出してゆく。
私には私なりに色々な事がどんどん見えている。
嫌なこと、素晴らしいこと、くだらないこと、
美しいこと、悲惨なこと。
何も見えなくなると、途端に不安になる、
機嫌が悪くなり、生きている価値がないと思う。
どうして、こんなにも、
すぐに不安定になる仕組みにしているのか。
馬鹿なんじゃないかと思う。
心の底から、欲しいものが側になくて、
時々癇癪を起こしたくなる。
このおあずけ状態からいつ開放されるのかもわからないまま、
私は誰かに追い詰めれていて、
結局、葛藤が日々増幅しいてる。
そしてようやく、見える世界というものがある。
きっと、死ぬまで葛藤しているのだろう。
それが不幸か、幸せか、そんなことはわからないけれど、
ただ、生きている、という気はする。
どうやら、たくさんの幸せを得るまでには、
もっと、たくさんの葛藤と努力が必要のようである。