2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

信仰について

例えば私が宮沢賢治が書く宇宙に激しく心を揺さぶられたり、 尾崎翠が書く苔の恋にときめいたりするには、 やはりいくつかの共通点がある。 万物を慈しむ眼と、こんこんと湧き続けるエネルギーと、ユーモア。 そして両者の生き方として、実際に苦しんでる人…

見えるもの見えないもの

自分で自分の人生の物語を掴めている人は強い。 こうだと思って突き進んでいたのに、 ふと立ち止まってしまって、どこにも進めなくなることがある。 迷子になる。 それは自分が考えていたストーリーが 自分の人生に当てはまらなくなるからだ。 それ以上の発…

雨がやんだら行かなくちゃ

「人間とはどう頑張ったって筋が通らない生き物だ。」 尾崎翠を読む。 そこにある空気。魂の在り方。全てが私をあたたかく包んでくれた。 出会えてよかった。 とうとうと流れる軽快な言葉のリズムは、 人という生き物の可能性について示唆する。 「このまま…

夜の名前

昔はキセルには随分お世話になったけれど、 今も変わらずに彼らの音楽を聴くと胸がぐっとなって切なくなるなぁ。 電子音がたまんねぇよ。 ところでこないだの“カクバリズムのぐうぜん”に行ったとき、 一緒に行った女の子が星野源のライブをみて泣いていたの…

やらなきゃならないことは精一杯やるってこと

“植木等伝「わかっちゃいるけど、やめられない」”を読む。 前回は植木等が父親のことを書いた本を読んだのだけど、 今回は戸井十月という方がインタビュアーとなり、 亡くなるほんとに一年ぐらい前に植木等にインタビューしてまとめた本だ。 人と人の不思議…

そばにいたいよ

猫という生き物は、人間よりも、 “きもちがいい”を感知する能力に長けているのかも知れない。 外に行くとりんりんと首輪の鈴を鳴らしながらどこからともなくやってくる。 そしてまず最初に「ニャー」と軽く挨拶。 足の周りをぐるぐるして、スリスリしてから…

悩むな考えろ

精神的な病に冒されていないことのひとつに、 考え続けている、というのがある。 考えることはエキサイティングでとても刺激的なのだ。 新しいことを知ること、新しい世界が広がることが、 何よりも楽しい。 悩んでいる、とは少し違う状態。 ただ、もやっと…

夢を喰い続けた男

植木等の『夢を喰い続けた男 おやじ徹誠一代記』を読む。 主に植木等のお父さんの話だ。 ミキモトに勤めていたこととか、 部落解放に運動に参加していたこととか、 キリスト教の洗礼を受けていたりとか、 お寺の住職になったりとか、 社会主義運動に参加した…

お家へ帰ろう

家に帰ると、居間にある無駄にでかいテレビに、 糸井重里と矢沢永吉がうつっていた。 いつもは韓国人(韓流)か政治家(ニュース)ばかり 映っていていてうんざりるすはずなのだけど、 今日は違っていた。 しかも、どこか聞き覚えのある声のナレーターだな、…

たしかでふたしかなもの

来週あたり、熊野古道に行く予定。 画家さんの個展がひらかれるため。 タイトルは『たしかで ふたしかな もの』 すてき。 10月最初の週末は千葉の友達と嬬恋で遊ぶ。 それから高木正勝さんの個展を見に行く。 それから星野源とタム君のライブをみる。 だい…

永遠の現在

ようやく色々なしがらみから解放されつつあるなーと思った。 私の役目が終わったのだ。 もう戻ることはない。 私という存在がまるでなかったかのように煙の消えるだけ。 そうやって徐々に人の記憶から薄れていけたらいい。 私は誰からも求められてない。 そ…

家族依存症

うち絶対これだよなー、とね。 MSNのニュースに取り上げられていたんだけど、 ぐさぐさきた。 この問題は、 「家を出たい、自立したい、離れたい」 の、気持ちの裏に楽して生きたい、という気持ちもあり、 そして、その気持ちを助長させる親がおり、 なんと…

検索少女

やっと重い扉が、ギギギと動いた。 すごい、すごい。 こんなにも世界がくっきりと成る文章と出会えた。 載せておく。 “遠い声”より。 日本人は神代の頃から変わっていない。 今の世の中を覆っている危機なり閉塞感は、 べつに今に始まったことではないのかも…

わかっちゃいるけどやめられない

今日は『クレージーキャッツリスペクトライブ』が不忍池水上音楽堂で行われ、 ユーストリームでライブが生放映もされたらしい。 すごく見たかったなー。 昨日見たサケロックとスチャダラパーどっちも参加していたのだけど、 今日は谷啓追悼ライブにもなって…

ライブとか

名古屋のダイヤモンドホールで行われた“カクバリズムのぐうぜん”に行ってきた。 その前にジャンプショップに寄ったり、NHKショップに寄ったり、 スイマーに寄ったり、パルコに寄ったり、スタバに寄ったりした。 そしてライブに行った。 時間はぴったり6時か…

もう間違えない

実は子どもの頃から必死に戦っていたんだなーと、 なんとなく思った。 家族のそれぞれの性質を読んで、 それに合わせたり、反発したり、 そんなのを繰り返して今に至る。 学校に行けば同じ教室の子ども達の顔色をうかがって、 目立たないように心がけていた…

今さらツイッター

ついにツイッター手を出してみた。 実は去年の夏頃には登録だけしていたのだけど、 別に必要ないしなーと思ってしてなかったのだ。 でも人のツイッターなんかを覗き見してると、 なんだかおもしろそう!やってみよう!ということで、 今さらながら登録しなお…

熊野古道

大学生の頃からずっとブログをチェックし続けている画家さんが、 紀北町やってきていて、しばらくの間、制作の為に滞在している。 毎日、熊野古道にも行っているらしい。 今月中に展覧会も開く予定のようで、 そういうのってとても嬉しい。 展覧会に行くつい…

痛みについて

みっともない気持ちも、弱い気持ちも、 全部自分で作り出している。 毎日、あの時間、あの作業をするとき、 私の心の中にじりじりとした気持ちがわいてきて、 なんとも言えない発狂まじりの衝動を抑えることに精一杯になる。 それにすごいエネルギーを費やす…

こぼれおちる世界

言葉にした途端に中身がなくなっていく思い。 ペラペラとしゃべっている割に、 何もしゃべっていないような気がしてくる。 肝心な事はいつも言語化できない。 しかし、それでもあえて言葉にしようと試みるとすれば、 「もっと素晴らしい世界が世の中には隠さ…

食欲が半端ない

食欲の秋が到来したのか、ただの生理前に起こりがちな過食なのか、 とにかく食欲が止まりません。 食べても食べてもお腹はいっぱいなのに、 「まだいける」と、脳が食欲にストップの指示を出しません。 そして何をどれだけ食べてもおいしくて、 食べるために…

なんだかんだいって

なんだかんだいって、恵まれているんだおもう。 週3日だけアルバイトして、 ストレスにならない程度に社会とのつながりもあって、 それ以外は、家の事をして、 好きなだけゲームをして、本を読んで、ネットをして、 考えたい事だけを考えて生きている。 実…

大きなものに取り込まれていく感覚

吸引力が強すぎるものから少し距離を置きたい、 と、思ったりする。 その他大勢のひとりになっている感覚。 そういうのが嫌になる事がある。 しかし、一方で常にその他大勢のひとりという感覚を忘れたくないな、 とも思う。 もちろん自分と全く同一人物の人…

透明で大きくてまるごと包むもの

私よりもいくつか年下の既婚で赤ちゃんを抱えた奥様が言っていた。 「髪が長い方が男ウケがいいので切った事ないです」 それか! と、納得した。 本当に髪が長いほうがモテるかどうかはわからないとけれど、 この発言は、基本的に生きていく姿勢が参考になる…

オリジナルであること

村上春樹のロングインタヴューを読み終える。 読んでいてまず思ったのが、 村上春樹についてああだこうだと語る事自体が、 ひどく無粋な事のような気がしてくる。 それぐらいに確立されて、洗練され尽くされていて、 絶対的なオリジナリティを持った世界を確…

偶然を待つ

今日は仕事で四日市方面へ。 パン屋2件と、カフェ1件。お昼ごはんにカレー屋さん1件。 上の画像はお昼に立ち寄ったカレー屋さん。 前から気になっていた店。 昼はカレー屋、夜は居酒屋。 ときどきイベントもしたりする、こじんまりとしたいい店。 カレー…

透明通信

昨日は赤福氷&イチゴ氷練乳がけを食べました。 いやー、夏が終わるね。 絵描きの友人から借りた鈴木翁二さんの『透明通信』という漫画を読む。 最後にあがた森魚氏の文が載っている。 足穂や、乱歩や、賢治に通ずる、 いわゆる少年と宇宙の間にあるあれこれ…

エネルギーは旅をする

エネルギーは旅をする。 世界の裏側まで行ってくる。 誰かのエネルギーの軌跡を私も旅をする。 いくつもの旅を重ねて、 世界は揺るがないなにかへと変貌する。 私という人間の特質を私が理解し受け入れるとき、 はじめて世界は動き出し、物語がはじまる。 世…

クリーンな人

なんとなく週刊現代を立ち読みした。 伊集院静の記事を読みたいなと思ったのだ。 と、いうのも、伊集院光のラジオにゲスト出演した立川談志が、 伊集院静のラジオだと思い込んでいたと話していて、 それで気になっていたんだけど、夏目雅子の元旦那らしいで…

愛がよる

タム君の漫画のあとがきが良すぎて何度も読み返してしまった。 世界のある側面が見えてしまった感じ。 こういうのいいなー。 タム君は、あだち充とか、鳥山明とか、藤子F不二夫とかの絵から、 影響を受けているのかしらと思うのだけど、 その影響の受け方と…