エネルギーは旅をする

エネルギーは旅をする。
世界の裏側まで行ってくる。
誰かのエネルギーの軌跡を私も旅をする。
いくつもの旅を重ねて、
世界は揺るがないなにかへと変貌する。
私という人間の特質を私が理解し受け入れるとき、
はじめて世界は動き出し、物語がはじまる。
 
世界中を旅して、アンテナに引っかかるもの全部を味見して、
傍観しながら、密やかに決定的な判断を下し続けている。

エネルギーは伝染する。
伝染はさらなる伝染をうむ。
 
「いっておいで」と、
心の中で大切に飼っていた鳩を放つように、
私はいづれこの世界に何かを放つだろう。

呪いみたいなつっかえを外せるのは自分だけだと思っていたけど、
案外、他人が放つエネルギーだったりするのかもしれない。
 
閉じられた心のドアの開く鍵を持っている人を探しあてるというのが、
人生における重大な課題である。
 
謎を解くのだ夜明けまで。
 
得体の知れない何かを伝染させよう。
 
ニセモノや粗悪品に騙されないようにしながら。