きらり

さっそく『赤色エレジー』と、
『僕は天使ぢゃないよ』のDVDが届く。
アマゾンの仕事の早さには毎回驚かされる。
私が今やってる仕事が、
商品の手配を受けて、各店舗に送品するという事務仕事を
やっているので、より身近に感じ、驚きもひとしおである。
あがた森魚氏の最後のエッセイがよい。
なんたって題名が、
『僕たちの暴力や殺戮がいつ止むとも知れぬ今しがた…』
である。
まだ全然読みきれて居ないけれど、
かなり濃厚な世界が詰まっていそうな一冊である。
全ては一人一人のイメージが組み合わさって、
構成されているからこそ、単純にもなり、
とんでもなく複雑にもなる、この世界に、
わたしはいつまでたっても翻弄されっぱなしである。
人は無意識のうちに出口のない葛藤を抱えて、
どこか出口はないかとこの世を彷徨っていて、
たまたま出会ったなにかと、
自分の一部分がパチリとハマる快感を味わうと、
自分の全てと適合したような錯覚に陥り、
ずるっと持っていかれてしまうのが、
宗教であり、また、音楽であり、小説であり、
恋の役割なのだと思う。
また、その、パチリ、という音を聴く事で、
靄ががっていた人生が、クリアになったような、
人として、大きく前進したような、
そんな爽快感ももたらされる。
そういう出会いを日々求めているのであり、
また、そういう出会いは、歳をとるにつれて、
減ってくることも確かである。
だからこそ、キラッと光ったその命の輝きは、
それぞれが大切にしなくてはいけないだろう。
訳の分からない身体的な衝動を、
自分なりに、どういう風に消化するかによって、
今後の人生を大きく左右するしている。
人生は、キラッ、とした瞬間。
それが全てだと、言いきることはできないが、
言い切りたいものがある。
つまるところ、小山田咲子さんの本のタイトル、
『えいやっ!と踏み出す瞬間を愛している』
ということである。