カワイイ教

夕方、エホバの人が訪ねてきた。
冊子を指差して、一生懸命説明しようとしていたのだけど、
私が明らかに「ああ、またですか」
という、いかにもめんどくさそうなオーラを放ち、
戸を閉めようとしたので、
そそくさと帰っていった。
彼らは、多分すんごく真面目な人たちなのだろうな。
書いてあることも、とても堅苦しいし、
潔癖なほどにクリーンだ。
あれを遵守するほど、あたしは人間できていなし、
もし遵守している人間がいるとしたら、
なにかおそろしいものを感じる。
人間にとって、宗教という骨は、
なにかしら必要なのかもしれないけれど、
布教活動で生活の全てを食い潰してしまう宗教というのは、
あって良いものかなぁ、と思ってしまうが、
それは、思想の自由、信仰の自由なのであり、
私がとやかく言う問題ではない。
ヒップホップが好きな人も居れば、
ジャズが好きな人も居て、共存しているというのが、
この世の常である。
で、最近私が信仰しているのが、
この世のすべての“カワイイもの”である。
カワイイものの価値ほど、私の中で高いものはない。
カワイイというこの感覚ほど、
甘いものはない。
全てのカワイイものには神が宿っている。
色んなカワイイものを発見してゆきたいと思う。
これは一種のカチカチなってしまった自分への、
フワフワになる為のリハビリ方法である。