全身で微笑む人

バイト先の店長の奥さんに、
小山田咲子さんの
『えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる』
という本を貸していただいた。
すごくいい本だった。
24歳で交通事故でなくなった、
女の人のブログを本にしたもの、
と、言ったらなんだかしみったれた匂いがするけれど、
全然そんなことない。
すごく暖かくて、愉快で、真剣で、
いい文章のオンパレード。
読み終わった後、泣く。
やっぱり泣いた。
最近よく泣く。
マイケル・ジャクソンみて泣いた感じと似てる。
とにかく、とんでもない才能がある人は、
若くして死ぬことが多々起こりうるという、
この世の残酷な法則に私は涙する。
24歳て。若すぎるよなぁ。
しかも恋人(元?)の運転する車での事故。
しかも男は生きてるそうです。
いやぁ、なんかもー、想像するだけで苦しいです。
ともあれ、文章はとてもいいです。
健全なエネルギーに満ちていて、
なにもかも的を得た、確かな言葉たち。
20代前半の命がぐんぐん伸びていく感じとか、
つまずいたり、苦しんでもがきながらも、
いつもなんとか前を向いて歩いていこうと
している姿勢が、なんかもう、いいんです。
そして、地方から東京に出てきた大学生の、
感覚が非常に自分とリンクする。
同時に、自分、ほんとなんにもしてなかったなあ、
と情けなくなる。
まぁ、過去は元には戻らないので、
それはそれでほっとくしかないけれど、
半端ないフットワークの軽さです。
どんだけ海外いくのよ!?ってぐらいに。
生きてたら、私のひとつ上の年齢。
同年代のずば抜けた才能の持ち主って、
全然聞かないのに、ああ、本当に惜しい人を、
なくしたと思う。
でも、これにも何か意味があるのだろう。
神様の仕掛けることだから、
きっと、なにか美しい世界が広がっているに違いない。

えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる

えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる