バッドモーニング

1日のうちで一番最低な気持ちになる時は、
朝、目が覚めた瞬間だということに気付く。
「うわ、朝だ。仕事だ。
いやだ。行きたくない。寒い。
寝たい。今何時?まだ寝れる。
ああ、ずーっと寝ていたい。
ずーっと寝るには、どうしたらいいんだろう。
死ぬのが手っ取り早いな。
もういっそこのまま死んでしまいたい。
寝てたいから死ぬ人なんているのかな。
てか、はやく起きなきゃ。」
こんなメンドクサイ妄想と、
心の葛藤を毎日毎日、
あと何回繰り返すのだろうと思い、
計算してみると、あと50年生きるとして、
50×365で…18250回!
小学生の時からちっとも変らない。
夏休みは毎日朝からゲームが出来たので、
夢の中もゲームの続きで、
目が覚めてもゲームをやって、
本当に無目的で素晴らしい日々だった。
が、今そんな風に暮らせるかというと、
きっと暮らせない。
「そんなんでいいのか?私」
と、どこからともなく、声が聞こえてきて、
自責の念に駆られ、ちっとも楽しめないだろう。
ああ、つまらない。
でも、今さらゲームをしても
たいして楽しめないことも知っている。
成長とはそういうことだろうけど、
何かもの哀しいものを感じる。
ちなみに、生きてて安らぎを感じる時間は、
お風呂で、温かいお湯に浸かって、
ぼーっとしている時間と、
ベッドに入って、眠りにつく瞬間。
車を運転している時間や、
こうやってパソコンに向かって、
気持ちをダラダラと垂れ流す時間も、
結構いい。
そう考えると、仕事に集中して、
スムーズにこなせる時もわりと気持ちがいい。
毎日生きているのが嫌だと思う瞬間もたくさんあるけれど、
それなりに楽しめてる部分もあるので、
ずーっと寝たいからと理由で死ぬことはなさそう。
今のところ。
もっと小さい頃は、朝が楽しみで仕方がなかった気がする。
朝日がキラキラして、今日はどんな楽しい事があるんだろう、
って期待して、というか、別になんにもなくても、
ただ、お母さんがいて、お父さんがいて、兄弟がいて、
外に出て、お日様があたたかくて、
それだけで嬉しかった気がする。
憂鬱なんて言葉も、感覚もわからなかった。
大人になるってなんだろう。
どこで、捻じ曲がって、
難しそうな顔して生きてしまうんだろう。
時々、産まれたときのことを思い出さないと、
どうでもいい情報で人生が埋まって台無しになる。