バランス

自分の底を随分眺めているのだけど、
それは、笙野頼子という人の本を読んでいるせいも、
多少なりともあるのだけど、
私は、バランスを取りたがる人間であることは、
まちがいない。
極端に突っ走ってしまったら、
もう片方の極端にも走りたくなる。
振れ幅が大きい。
「君のこと知っているけれど、
君のこともちゃんとみてるよ。」
と、私は私の知らない人間の一部分を
いちいち発見して、体験しなくてはならないし、
そのことによって、とてもしんどい思いもしているけれど、
私は私の何かを成長させている。
人として偏らないようにすることを心掛けていくと、
結局、違う次元ですごく偏っている人間になる。
それが、その人の本質を表すものだ。
殺したいとか、
愛したいとか、
つまらないとか、
嬉しい楽しいとか、
やりたいとか、
したくないとか、
そういった諸々の人間の念、信仰、祈りのようなものを、
私は全肯定する。
誰も思いついて居ないことを思いついたのなら、
やった方がいい。
なぜならそれが君がこの世で、
成すべきことだからだ。
美容室、パン屋、雑貨屋、眼鏡屋、ギター教室、
地元でしっかりと店を営んでいる人たちと会って、
私は未来を暗示する重大な何かを受け取ったような気がする。
世界を提示し続けることの、
素晴らしさについて思う。
この田舎で、精一杯生き抜いてやろうと思う。
26歳最後の日は、
とてもよい1日で終われてよかった。