一刻も早く忘れなくちゃ君のこと

今日で仕事を辞めた。
この爽快感。
仕事というのは何回辞めても変らずに気持ちいい。
さくらももこが離婚した時に
「今結婚している人はまだ離婚した時の気持ちよさが味わえるからいい」
とか、なんとか、言ってたんだけど、
それに近いと思う。
とはいえ、名残惜しいというか、
それなりにいい職場だったなーと思った1日でもあったので、
やはり、そう簡単に割り切れないんだけど、
おおむね良好だ。
今日まで働いていた職場は、山の上にあって、
窓から海がみえて、結構気に入っていた。
家から遠かったけど、通勤中に音楽をたくさん聴けたし、
交通費も全額支給だったのでこれといって苦にならなかった。
働いている人たちも、主婦が多くて、
安定していたし、静かだったし、
やってきた当初は、なんとなく昭和にタイムスリップしたような
気持ちになった。
まるで時間が進んでないみたいで、
そういうところも気に入っていた。
それでも、ちょっとずつちょっとずつ、
何かがずれてきて、息苦しくなってきて、
人間関係も最初ほど愛想もふりまけないし、
どんどん上手くできなくなって、
これ以上自分がここでよくなるイメージも浮かばないし、
ああ、つらいなーと思った矢先の転機だった。
私は本当にそういう風にしか生きられないたちだと思った。
ひとつのところに留まれないというか、
定期的に景色が変らないと、どうも気が変になるのだ。
とはいえ、私が心の底から求めているものは、
安定で、安定とは真逆の生き方をするのは、
自分に嘘をつけないからだと思う。
「自分の居場所はここだ」と心の底から実感できる場所でないと、
居てもたってもいられなくなる。
それは恋愛だって同じだ。
こっちが違うと思っているのに、相手が合っていると思うなんて、
そんな状況はありえない。
逆もしかり。
そういう絶妙なバランスを求めて、
フラフラと、自分の全神経と研ぎ澄ませて漂っている。
まぁ、そんなことは誰でもやっていることなんだろう。
近頃、大人になるって事は、
自分の負の感情の始末のつけ方が早くできること、
なんだと思った。
落ち込んだ自分を立ち直らせるのがうまいとか。
今、私に必要なのは、
一刻も早く、くだらない感情から離別し、
もう少し大きな視点を持ち、ゆったりとした感覚で
世界と臨むすべを身につけること。
それしかない気がする。
それさえあればだいたいの事をやってゆける気がする。