四面道歌

ふと、手塚治虫の『火の鳥』と、
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の言いたいところは、
よく似たところだったんじゃないかと思った。
そして頭の中で響く、細野晴臣の『四面道歌』。
私が好きなのはそんなので、そんな世界で、
火の鳥とか銀河とか闇とか、
幸せとか愛とか、
まぁ、つまり宇宙ってなんだ?
みたいな、永遠に続く、馬鹿みたいな、単純な疑問で、
そういう世界をぐるぐるとずっと
飛びまわっている感覚を常に抱腹していたいなというのがある。
そしてそういう匂いのする作品を、
わたしはかなり特別視していて、
その辺の繋がりについて、
これからもとうとうと思い巡らしていたいと、
私は決めた。
この何かを掴んだ感触を私は忘れない。
他の事全部を忘れてしまっても、
これだけは忘れたくない。
そう思える何かが、人にはひとつぐらいあるんじゃないだろうか。