そして生活はつづく

まだまだ星野源ブームは大絶賛続行中で、
エッセイ集『そして生活はつづく』をアマゾンで購入。
あと、サケロックのライブDVD2枚も。
あー、相当ハマってるなー、わたし。
 
あっという間に完読。
めちゃくちゃよかった。
文章もとてもうまくて読みやすい。
さくらももこであるとか、
よしもとばななといった人達の読後感となんとなく似ている。
書いていることは全く違うのだけど、
同じ系統の人だなー、という感じ。
 
とにかくなぜか泣ける。
アルバムと同じ空気、味つけ。
どうしてこんなに切ないものかと考えたところ、
星野源が天才だからという答えがでる。
天才ゆえの達観や虚無感が、美しいものとくだらないことの
バックに果てしなく広がっていて、
その風景がどうしても見えてしまって泣いてしまうのだ。
生活の虚無から逃れるように仕事をしすぎて、
過労で倒れてしまうくだりであるとか、
マイケル・ジャクソンを引き合いに出した
ひとりの話であるとか、、
たくさんの人達に支えられて生きているし、
たくさんのファンが居てたくさんの人達に愛されているにもかかわらず、
彼はいつもひとりぼっちなのだ。
 
きっと誰しもがある程度抱えている、ひとりの感覚が、
異様に濃いのは、何か根本的な欠落を抱えているからに違いない。
 
ひとりがつづいているけれど、
いづれ誰かと出会ってひとりではないと実感できる日がやってくる。
誰のもとにも。
それは勘違いでも思い込みでもなんでもなく。
 
そう祈らずにはいられない。

そして生活はつづく

そして生活はつづく