I Can't Stop Loving You

人が死んでも泣かない私が泣いた理由について考えた。


もちろん私自身ものすごく悲しいのもある。
でも、ただのいちオーディエンスに過ぎない私でさえこんなに悲しいのに、
もっと近くに居て、彼を慕っていた人々はどれほどの悲しみを背負ってしまったんだろう、
ということだ。
私はそこにある他人の気持ちに瞬時にシンクロし、
悲しみは一瞬のうちに膨れ上がりそのまま心の中で破裂してしまったんだと思う。


知っている人が死ぬと、生きている人は何かぽつんとこの世に取り残されてしまったような、
そんな心もとない気持ちになる。
子どもではないが、ものすごく純粋に、
「どこ行っちゃったの?」とおもう。
生きているだけでたくさんの問題を抱えてしまうこの世の中で、
彼、彼女らは、その問題を全て手放してどこかに消えてしまった。


神様がまるで「もう君はいいんだよ」と言っているようでもある。


とにかく、愛する人を突然失って取り残された人間の気持ちが問題だ。
心はズタズタに切り裂かれ、空虚な気持ちになり、ぼんやりとなる。
永遠に時が止まってしまったみたいになる。
以前、母は突然母を失い、その時の気持ちをそんな風に語っていた。


私はひさしぶりによしもとばなな氏の「キッチン」を読もうかと思っている。
具体的な内容は忘れてしまったけれど、
確か家族を亡くし取り残されて傷ついた家族の心の再生がテーマだった気がする。


今どれだけ心が傷ついて修復不可能に見えても、必ず癒えるときがくる。
そして、それは決して相手を忘れて見捨てることではないということを記しておきたい。
そういうの全てをひっくるめて理解できる時が来る。
でも今は理解できなくてもいい。
自分の為に亡くなった人の為に、
後先考えず脇目もふらず誠心誠意好きなだけ思い切り悲しむことだ。
そうすることでしか浮上することはできない。



  l can't stop loving you (君を愛さずにはいられない)
  Well, l've made up my mind (そうさ、決めたんだ)
  To live in memory of such a long, Lonely time (一人寂しく 思い出に生きると)
  l can't stop wanting you (君を求めずにはいられない)
  Well it's useless to say (言葉にしても無駄なこと)
  So l'll just live my life In dreams of yesterday (だから このまま生きるのさ 昨日までの夢の中で)

  Those happy hours, yeah, that we once knew (二人で過ごした 楽しかったあの日々)
  They're so long ago, they still make me blue (遠い昔の話だけど 思い出せば切ないよ)
  They say that time heals a broken heart (時は傷ついた心を癒すと言うけれど)
  Yeah but time has stood still (時間は止まったままさ)
  Since we've been apart (二人が別れてから)
  l can't stop loving you ( 君を愛さずにはいられない)
  Well, l've made up my mind (そうさ、心に決めたんだ)
  To live in memory of such a long, Lonely time (たったひとり寂しく思い出に生きると)
  l can't stop wanting you (君を求めずにはいられない)
  Well it's useless to say (言葉にしても無駄だから)
  So l'll just live my life (このまま生きるのさ)
  In dreams of yesterday (昨日までの夢の中で)