最近思い出したところ

私はものすごく影響をうけやすい体質で、
産まれてきて、母親の考え方、父親の考え方、
を尊重して、私は、私である事を諦めるというか、
押し殺してしまった瞬間というのがあって、
でも、本当はそうじゃなかったんだって気がついた時、
闇がやってくる。
自分を信じきれなかった分、
自分を隠した分、わたしはきっちり傷ついている。
他人から受ける傷よりも、
自分で自分を傷つけるほうがよっぽど根が深い。


私は節目節目でそのことを思い出して、
文章にしているように思う。
出会った人々の思考に、引き寄せられて、
バランスを崩して近づきすぎる。
結局惑わされて、バランスが悪くなった時点で、
もう、何かが違ってしまっているんだろうと思う。
私が思う、美しいこと。私が思う、正しい事。
を、随分長い間探し続けてるような気がして、
私が無くしたものは、結局私の中にしかなくて、
最近それを見つけてより深い部分を発掘しようとしているところ。


大切なものは少ししかない。
世の中の多くの事を知っても、
悲しくなって虚しくなるだけで、
私の中にあるささやかな泉からしか、
私の安心する本当の世界はないんだってことに、
今まで何度か気付いている。


人の不安は私の不安。
人の安心は私の安心。
君は僕で、僕は君だ。


昔も今も私の中から湧いてくるのは、
暖かな人の笑顔や、底知れない悲しみのようなもので、
それは淡く、穏やかに、そして緩やかに流れている。
心の安寧は、世界の安寧。
そこから全てが始まって、全てが終わる。


いつか消えてなくなる、束の間の世界なんだから、
私は気分よく生きて、気分よく死んでいきたいと、
そう願っている。


私が抱えてきた願いはほんの少しで、
とてもシンプルなものだったことを、
最近思い出したところ。