空洞です

憑衣体質をなんとかしたい。
するするするーっと入り込んでいくやつ。
あれのおかげで人生めちゃくちゃになっていく。
自分がなくなって対象そのものになって(なった気分になって)
自分が何者なのかわからなくなる。
境目が無くなる。
明らかに境界性人格障害というやつだ。
そもそも「自分」というものが「自分」にはない。
なので「自分」というものを「自分」で作ってやらねばならない。
しかし「自分」なんてものは「自分」で作るもんではない。
みなさん何か知らないが「自分」というものや
「個性」というものを自然と持って産まれてきていらっしゃる。
なりたいもの、やりたいこと、才能。
そういったものが自然と湧いて出てくるみたいだ。
私もいつかそういうものが出てくるのかと思っていたけど、
30年近く生きてきて全く出てこない。
「これか!?」と思って飛びついてもいつも失敗する。
異性も同じだ。
「この人!」となっても、
結局はちがう。
そして異性に好かれる場合も、
この空っぽの私に自分の姿をそのまま投影してくる場合が多く、
つまり私自身というか、私のような自分が好きな人たちが多く、
結局みんな自分が一番好きという結論にいたる。
私は永遠に「何者でもない私」のままだ。
何ものにも成れず、何ものにも成らず、
孤独に負けて誰かにしがみつく事もせず、
(孤独に負けてしがみつかれた方は大迷惑だ)
私はただぽかんとここに浮かんでいるだろう。
わたしの目に映った、誰かの心を映し出して、
鏡のようにそこにぼーっと突っ立って居ようと思う。


で、思い出したのがイケムラレイコさんの作品と、
ゆらゆら帝国の「空洞です」


いや、これほんと冗談じゃなく、マジでただの空洞なんです。
何か光るものが見えたのなら、
それはその人自身の中で光っているなにかです。
誰かのモノになることが許されていなくて、
ひたすら鏡を磨いて、より曇りも歪みもない世界を映し出す鏡になることしか能がない、
そんなツマラナイ人間なのです。