夢の中へ

世の中の理不尽に怒っていた。
人がやってる悪いことが目について頭の中に入って来た。
自分がやってる悪いことは棚にあげて。
そういう汚い矛盾に苦しんでいた。
世界は捻曲がって、よじ曲がって、
なんとも居心地の悪いところだった。


そろぞろと、頭の中が悪いことで満たされることがある。
ずるっと丸ごと入ってくるのだ。
そしてもうそれしか考えられない。
毎日が悪酔いしてるみたい。


今になって、やっと冷静に考えられる。
私はこの世の底辺を見た。
見なくてはいけなかった。
思い切りもがき苦しんでのたうち回らなければならなかった。
どうしてだろう。
今わたしは少し大きくなって強くなった気がする。
気がするだけかもしれない。
でも悪夢は私に幅を持たせる。
甘いことばかりを考える子どものままでは居られない。


自由に行きたいところにいくのだ。
人生は踊り狂ったもの勝ちだ。
幻覚と幻聴を追いかけ、世界の果てまで旅をする。
直感だけを頼りに、この世をさまよい歩く。
行き着く先は誰にもわからない。
その軌跡だけがその人を語る。


生きれば生きるほどに自由になる。
これほんとう。
服を脱ぎ捨て、型をやぶり、
びっくりする方法で世界をみよう。
誰も見たことのない世界をみにいこう。
その最前列を私は常に歩いていたい。