精神の強姦

イメージは次々と舞い降りる。
思考はいつの間にかどこかに飛んで行く。
その先にどんな風景が待っているかは知らない。
ただ走っていくその光景をみるだけで、
それにどんな意味があるのか、価値があるのか、
全くわからない。


この世のあらゆるものをキャッチする。
キャッチして全身で感じる。
その事にどんな意味があるのか、価値があるのか、
全くわからない。


ああー、
と顔を覆いたくなることがある。
それがどんな気持ちなのか、どんな意味があるのか、価値があるのか、
全くわからない。


精神はいとも簡単に犯される。
飲み込まれ、消え去る。
過去の私はどこへ行った?
あのとき考えていた思考の仕方がわからない。
もう全く別の人間になってしまったようだ。


弱いものは淘汰される。
強いものが生き残る。
強いものは美しい。


日本は戦争に負けてアメリカに精神的に強姦されたんだろう。
アメリカの精神はずるりと日本に入り込み、
そのなかで、私たちが産まれ、不思議な混血児が産まれた。
混血児はアメリカを愛しながら、きっちりと復讐しようとしている。
不思議な生き物だ。
先住民と侵略者。
男も女も関係ない。
新たな思想が産まれ、そこから私たちな何かを学び、
この世界を渡り歩いていく。
様々な世界の欲望や思想が宿る混血のこの血を思う。