緑と黄金

私の原風景について思った。


それは多分、
田んぼの緑と、太陽の黄金、
なんだと思った。


田舎の田んぼが広がる、
どこにでもあるその風景に、
ふるさとをみる。
それは魂のふるさと。
ふるさとで天国。


黄金色に輝く太陽が、
田んぼの緑を照らし出す。
それだけで涙が出そうになるってことに、
電車の窓から眺める光景をみて気付いた。


美しい世界がこんなにも身近に、
当たり前にあって、
驚いて、
「あっ」
てなった。


暗い泥沼のなかで、
這いつくばって生きている間にも、
「緑と黄金」の世界は、
いつもそこにあった。
変わらずにそこにあった。
そのことの世界の素晴らしさに、
魂が震える。


本当に美しいものに出会い、気付くと、
私たちの魂は震えるのだ。
全身が総毛立ち、脳みそが一回転する。
そういう感動を、私はこれからもしたいし、
そういうものを見つめ続けていきたい。


神秘への扉はいつもすぐ隣にあって、
気付くのも気付かないのも一切の自由で、
そういう世界に、
私たちは生きている。